【 窓辺の家 】

縁側のような大きな出窓のような「窓辺の間」のある家です。室内空間が外側にはみ出して、外部環境が室内に入り込んでくるようなゆったりとした窓辺。そこで新しいコミュニケーションが生まれたら楽しそうというイメージが形になりました。

板張りになっている部分が「窓辺の間」。この外壁材はあおもり県産スギです。左側は和室の窓で、右側がリビングの窓になっています。

建物の西側には、2台分のビルトインガレージと玄関アプローチがあります。玄関は屋根の下にあり、冬場に岩木山から吹き下ろす厳しい西風へ配慮したものとなっています。

玄関を入ると「窓辺の間」があるリビングが広がります。大人が楽に横になれる長さ2.7mの穴が壁にぽっかりと開いて、窓の前が奥行きのある空間になっています。

「窓辺の間」の奥行は90cm程で、入り込んでくつろげる広さになっています。正面の白い壁の向こう側にはお客様用の和室があります。

「窓辺の間」の隣に並んだ、和室の大きな窓。こちらも陽の光がたくさん入る明るいお部屋です。

リビングには対面式のオープンキッチンがあり、たっぷりとしたバックヤードが奥につながっていて便利に使うことができます。床はあおもり産スギ板張り。この家は柱や梁といった構造材にも青森県産材のスギとマツを使用しています。

キッチンとバックヤードの間にある木製のオープン階段が2階へ伸びて、光や風の通り道となっています。

階段の下にも光が届くように、階段部分の2階の床はスノコ状に。階段の手すりも壁ではなくオープン手すりにして暗くならないように配慮。この木製手すりも、あおもり県産スギで製作しています。

2階の廊下は、南向きの連続窓に沿って伸びるサンルームのような空間で、そこから各個室に入るようになっています。窓下の温水パネルヒーターで、大きな窓からの冷気を抑えます。

個室の引き戸は、和紙を袋張りにした優しい雰囲気の障子です。光や音を柔らかく吸収しつつ、外部からの温熱環境との間のクッションとなり、室内環境を快適に整えます。

こちらの個室は2階である利点を生かして、天井の高さを2.9mと高めにした開放的なお部屋です。

この個室の奥には、仕切り壁を立てたウォークインクローゼットがあります。天井の高い広々とした雰囲気のまま、すっきりとしたお部屋にすることができます。

2階の物干しと洗面コーナー。洗面コーナーの奥に脱衣室とお風呂がありますが、お風呂を使用中でも洗面台が使いやすいようにコモンスペースに設置しています。

脱衣室のパネルヒーターはタオルが掛けられるタイプです。このパネルヒーターにバスタオルを掛けておくと、タオルがほかほかに。

思わず腰かけて景色を眺めたくなる「窓辺の間」は、外界との緩やかな緩衝地帯となる縁側やバルコニーの寒冷地版。リンゴ園や畑も見えて、津軽の四季を感じられることでしょう。

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